Sincerely's Blog

フェミニズムについて、ゼロから学んだことのメモ。

2015-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ハウルの動く城、あるいはエリート男性に嫁いだ自信のない女性の話

金曜ロードショーで「ハウルの動く城」を見ました。11年前、2人で映画館に観に行ったのを懐かしく思い出しながら妹と鑑賞。今日あらためて見てみると当時とはまた違った見方ができて(スレたとも言う笑)、面白かったので私なりの考察・分析を書き出してみま…

伯父の話 5

葬儀に参列したのは、ごくごく身内の近親者だけだった。密葬にしたわけではない。しかし、伯父の友人との繋がりは極めて限られており、連絡のとりようもなかった。ひとりだけ年賀状のやりとりをしていた友人がいたようだが、彼の住所しか分からなかったため…

伯父の話 4

生身の伯父と最後に会ったのはおそらく、6年も前のことになる。その後は、たまに電話で声を聞くだけだった。老人ホームに入居した伯父は、祖母へ時おり電話をしてきた。伯父からの電話は、すぐにそれとわかった。半身不随の彼は、話し始めるまでに、一瞬の…

伯父の話 3

もともと糖尿病を患っていた伯父は、脳梗塞で倒れた後、右半身不随となってしまった。独身だったため介護を出来るものもおらず、伯父は60歳にならない若さで、老人介護施設に入居することになった。 伯父が介護施設に入居したあと、卒寿を迎える祖母の面倒を…

伯父の話 2

私が憶えているかぎりの、伯父との関わりを書き出してみる。私が生まれてから、伯父はずっとニートだった。 物心ついてから、祖父母の家に遊びに行くと、よく「おじさん」が顔を出した。 「あぁ、Sちゃん。こんにちは」 伯父は少し寂しそうな笑顔でいつも挨…

伯父の話 1

伯父の話 1 伯父が他界した。介護施設で暮らしていたのだが、食べ物を気管につまらせ、そのまま意識不明となり、脳死を経てついに帰らぬ人となった。外国に居る私は、家族と相談して、彼の葬儀には出席しないことになった。 危篤の報せを受けてから、伯父の…